けいたろう

人生に愚直さとユーモアを

ありふれた考えを難しい表現にするのは逆効果

どうもたろ金です。

 

みなさんは何かの作品にタイトルをつける時にどのような

見出しを考えるでしょうか。

やはり誰もが見てみたいと思いようなタイトルを考えると思います。

 

また知的なイメージを出すために専門用語を使ったり

難しい言い回しを使ったりするかもしれません。

しかしこれが逆効果であることがわかっているのです。

 

逆効果とはありふれた考えをもったいぶった言葉で表現すると

知性が乏しく信憑性が低いとみなされるというものです。

原則としてはできるだけ認知負担を減らすことです。

 

これは「必要性とは無関係に衒学的な専門用語をしようすること

    の影響すなわち無用に長い単語を使うことの弊害

と題する論文に書かれています。

 

受け手に真実だと信じさせる文章を書かなければいけないとします。

もちろん本当のことを書くにしても、それだけで信じてもらえるとは限りません。

 

そのためには先ほどもいった通り「認知負担をできるだけ減らす」ことです。

次の二つの文章を比べてみてください。

 

アドルフ・ヒトラーは1892年に生まれた

アドルフ・ヒトラーは1887年に生まれた

 

どちらも実は間違いですが、実験によると、最初の文章の方が

正しいと受け取られやすいという結果が出ているそうです。

文章をシンプルにした上で、覚えやすくするとさらに

説得力がます文章になることもわかっています。

 

できるなら韻文にすることがお勧めです。

そのほうが真実と受け取られやすいのです。

ある有名な実験では、参加者の半数にあまり見慣れない次のような

格言を読ませました。

 

大難は敵味方を一つにする。

小さな一撃も積もれば大木を倒す。

告白した過ちは半ば正される。

 

残り半数には、同じ内容を普通の文章にしたものを読ませました。

 

大きな災難がふりかかると、それまで争っていった敵味方も力を合わせる。

小さな一撃でも何度も加えているうちにどんな大きな木も倒すことができる。

過ちを自ら認めたときにはその過ちの半分は正されたと言ってよい。

 

すると格言風に仕立てた文章の方が、普通の文章よりも

洞察に富むという判断がされたのです。

シンプルに読みやすくて意味がすぐわかります。

 

なぜこれがいいかというと

私たちの脳は基本的に自動操縦で動いています。

何か問題が発生し、集中しなければならないとき以外休んでいる状態です。

休んでいるというよりは省エネモードと

言う方が正しいかもしれません。

言い方を変えれば怠け者であるのです。

 

ですから自然な流れとして知的な努力を嫌がる傾向にあるのです。

文章を読む人はできるだけ努力を要するのは避けたいのです。

 

そんな脳に対して負担をかけるような

ありふれた考えを難しかした言葉は

わかりにくい言葉にして知性が乏しいと

感じられるわけです。

 

これからは何かタイトルをつけたり文章を書くときには

ありふれた表現を難しく書くのではなく、シンプルに書いていきましょう。

 

ありがとうございました

 

引用参考文献:ファスト&スロー

    著者:ダニエル・カーネマン

     訳:村井章子

    解説:友野典男

 

ファスト&スロー 上

ファスト&スロー 上

 

 

 
 
 
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