「専門家」対「アルゴリズム」はアルゴリズムの勝利
どうもたろ金です。
今日はプロを勝る統計について書いていきたいと思います。
統計はプロの経済予測を上回ることがわかっています。
さらに驚くべきことにこの統計が勝るという事実は経済だけに
当てはまりません。
20世期を代表する心理学者の1人であるポール・ミールさんという
偉大な人物が、20種類の調査結果に基づいて、訓練を積んだ
専門家の主観的な印象に基づく臨床的予測とルールに基づく数項目の
評価・数値化による統計的予測とを比較し、どちらが優れているのかを
分析しています。
簡単にいうと「直感」対「アルゴリズム」です。
その調査の1つは専門のカウンセラーについてです。
専門のカウンセラーが新入生と面談した上で1年次終了時の
成績を予測するというものでした。
カウンセラーは1人ひとりと45分間面談し、その上に高校時代の
成績、いくつかの適正テストの結果、4ページにわたる自己申告書も
チェックします。
これに対して統計的なアルゴリズムに使用するのは、高校時代の成績と
適性テスト1種類の結果だけでした。
それにも関わらず、カウンセラー14名の内11名の予測は、統計的アルゴリズム
を下回りました。
当然ながらミールの研究は臨床心理学者にショックを与え、彼らは調査結果を
信用せず、論争が巻き起こりました。
臨床的予測と統計的予測を比較した調査は既に200件以上に上りますが
アルゴリズム対人間の成績は変わっておらず、60%でアルゴリズムが
人間を大幅に上回る精度を示しています。
残りの40%では引き分けという結果になっていますが、引き分けは
アルゴリズムの勝ちに等しくなります。
なぜなら統計の方が専門家を雇うより、通常ははるかに安上がりだからです。
人間が勝ったという説得力のある結果はただの1つもありませんでした。
ミールさんによれば計算式より自分の判断に従った方が良いケースは
ほとんど存在しないそうです。
人間は感情の生き物であり、感情を排除して物事を考えることは
不可能に近いことです。
暑い日にふと冷風が吹き込んで気持ちよくなるだけで、あなたは
その時見ていたものに対して好意的になり、楽観的になります。
既存のデータで重要な結果を適切に予測できることは珍しくないのです。
印象的な例をもう1つ紹介したいと思います。
これは結婚が続くかどうかを予測する式です。
セックスの回数ー喧嘩の回数
マイナスが多ければ結婚は円満に続かないことが示されます。
夫婦円満のためにセックスしていきましょう。
アルゴリズムは専門家を勝るという事実を知るだけで
将来予測をしている専門家への目線が変わってくるのではないでしょうか。
これが違いを生み出す違いになっていくのです。
コツコツ勉強して経済的自由を手に入れましょう。
ありがとうございました
引用参考文献:ファスト&スロー
著者:ダニエル・カーネマン